庭の千草

立冬を迎え、だんだんと冬に向かっているのを感じるこの頃です。
秋の風や日差しが気持ち良かったのはほんの少しだったような気がします。
庭に出ても長くおれないです。寒いです。風が冷たいです。

こんな時期だからでしょうね。『庭の千草』という歌を思い出します。
『庭の千草』は、私の好きな歌の一つなんです。

   にわのちぐさも むしのねも  かれてさびしく なりにけり
   ああしらぎく ああしらぎく  ひとりおくれてさきにけり

この歌詞しか知らない私は
冬枯れの庭にまだ咲き残っている白菊を歌ったものなんだろうな・・・と
白菊がポツンと咲いてる冬枯れの庭の情景を描いていました。
こういう叙情的な歌は、何故か私は好きなのです。
11月末生まれのせいかもしれないです。

ふと、この好きな歌をきちんと歌えるようになりたいなあという思いがわき
この曲について調べていると、2番の歌詞があることを知りました。

   つゆにたわむや きくのはな  しもにおごるや きくのはな
   あああわれ ああしらぎく  ひとのみさおも かくてこそ

この2番の最後の「ひとのみさおもかくてこそ」が気になりました。
ひとのみさお・・・人の操・・・この言葉は何か意味がありそうだなぁ・・・と。
それで、この歌詞を解説した記事を探してあれこれ読んで理解できました。


冬枯れの庭に咲き残る白菊を歌ったものと思われていて
表面的にはそれに違いありません。
しかし実は、伴侶に先立たれて残された人が
健気に生きる姿を歌ったものなのです。

そんな歌を小学唱歌として歌わせるはずがないと言われそうですが
まずは歌詞を見てみましょう。

「かれてさびしくなりにけり」表面上は「枯れて寂しくなった」ですが、
異義語の「離れて(かれて)」が隠されている。
「おくれて」には「後れて」の意味が隠されている。
古語の「後る(おくる)」は、死に後れて残されるという意味があり

表面的な自然描写の背後に、実は人の心情描写が隠されている
そのことに気付いている人は少ないのです。

華やかな時期にはみんなで楽しく過ごしてきた。
気がつけば友も伴侶も亡くなって、寂しくなった。
でも、晩秋の白菊を見てごらん! 
冷たい霜にも負けず、最後の力を振り絞って咲いているではないか! 
愛した人への操のためにも、このように健気に生きるべきだ。


私たちの世代が歌うにふさわしい歌かもしれない・・・
長年歌い継がれてきた歌・・・心に届く名曲・・・
表面的な自然描写の背後に、実は人の心情描写が隠されている・・・
原曲はアイルランド民謡(原詩は「The Last Rose of Summer」)だけど
『庭の千草』は、とても日本的な歌だと思います。

前回のレッスンの後、先生に
「アイルランド民謡だけど日本歌曲として練習したい」
と話すと、先生も楽譜を探して下さってOKとなりました。
ようやく力まずに声が出せるようになってきたところなので
この歌の意味が表現できるように歌えたらいいなと思っています。


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やっぱりキリのいい数にしようかなと思い、20個めの作品を今日作りました。

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Commented by アン at 2017-11-15 21:44 x
庭の千草っていい歌だよね
しみじみ秋の終わりを感じます
最近は草取りもしなくてよくなって楽になったし朝は寒いから庭に出るのが10時くらいなの
動くとちょうどいい暖かさ
汗ばまないし園芸するにはよい季節だね
蚊がまだいて襲われていますが(^0^;)
リース20個めを作ったのね
秋らしいリース
ブローチのようにもみえました
hanaちゃんの庭は今はどんな花が咲いているのかな
Commented by hana-poketto at 2017-11-16 10:08
★ アンちゃん

アンちゃんは晩秋の庭を楽しんでるみたいね。
今の時期はちょっと風が冷たいけれど、日差しは暖かくて気持ちいいから
ゆっくり庭の花を楽しむことができるかな。
水やりや草引きもゆっくり出来るようになったのもいいね。
バラもポツポツ咲いてそれなりに楽しませてくれてます。
プリムラジュリアンが蕾を開きかけたり、ネリネが蕾を膨らませたり
イトラッキョウがたくさんの小さな花を咲かせたりしてます。
昨年のチューリップの球根も植えてみたの。よいものだけ。
うまく保管してたつもりだったけれど、カビがはえてるのもあったわ。
何か新しい花を鉢植えで楽みたいなぁ・・・気分も上がるかな〜
Commented by 藤色の庵 at 2017-11-16 20:29 x
小学校唱歌は、意味も分からず、然し、何か良いなと言う感じで歌っていたのを思い出します。結構深い意味があるんですね。普通に聞くだけだと、その深い深い意味は、絶対にわかりませんね。hanaさんは、歌を習われているからこそ色々解釈が分かって興味深いですね。ここで、時々そう言う事を知る事は、嬉しい事です。
奈良は、此方より少し寒いんでしょうか? 最近グッと寒くなり暖房も入れますが、日中は、外は、未だ暖かいです。 が、明日からは、気温が、ぐっと下がる様です。春も秋も短くなりましたね。
紅葉見物に行く事も無くなりましたが、庭の紅葉やブルーベリーなどが紅葉して楽しんでいます。
Commented by hana-poketto at 2017-11-17 14:08
★ 藤色の庵さん

歌に込められた心情が読み取れるようになるのは
この歳になったからなんでしょうね。
いい歌だな〜美しい歌だな〜何か心地よい歌だな〜
小さい頃はそんな思いを持つだけでもいいのでしょうね。
この年になっても忘れないで覚えていることを思うと
歌って大きな力があるんだなって思います。

奈良の中でも私の地域は寒いかもしれないです。
東も西も山並に囲まれた谷間にあるような町なんですよ。
今日の午前中は比較的暖かかったですが、お昼からは冷えてきました。
少しだけと思い、先ほど暖房のスイッチ入れました。
広葉樹の葉も落葉が進み、裸に近くなってます。
Commented by shmk1322 at 2017-11-25 15:13
展覧会や何やかやでパソコンを開かず久しぶりに拝見しました。庭の千草習ったのは小学校かな?改めて隠れた意味を教えてくださってありがとうございます。
昔の歌って先生からの意味の教えもなく歌っていたように思います。荒城の月だってかなり言葉難しいですね。    
オリーブの木一番植えてみたい木ですが
我が家には合わないなあといつも思うのですが魅力ある色ですね。
Commented by hana-poketto at 2017-11-26 14:42
★ そのさん

展覧会お疲れ様でした。
頑張って続けて作品に向かっておられる様子で力が頂けます。
子供の頃に習った歌を未だに思い出すことができる・・・
やはりいい歌だったんだなってしみじみ思ったりします。
小学校の時に、合唱でどこかへ行ったことがあるのですが
その時の曲『雁』を今でも覚えていて、懐かしさを覚えます。
二部合唱の曲でしたが、今でも低音部のメロディも口ずさめます。
美しいメロディーは、歌詞の意味や情景が十分に理解できなくても
記憶に残るんですね。
昨年だったか『荒城の月』も先生のピアノ伴奏で練習したのですが
歌詞の意味は深く、なかなか難しい歌でした。大人の歌ですよね。
小学生には真に理解はできない歌だなって思いました。
by hana-poketto | 2017-11-15 16:15 | 声楽 | Comments(6)

心地良い時間がゆっくり流れるそんな毎日にしたいな!